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2017/08

19[土]

価値観の変化 [DESIGN(設計)]

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夏休みになると、四国のおばあちゃんの家で、戸を開け放して蚊帳の中で、みんなで集まって寝ていた子供の頃を懐かしく思い出します。

そのような、地域で脈々と受け継がれてきた日本の伝統的な家は大きく変わってしまいました。
先の戦争の前と後では、まったく違った家が建てられるようになったといっても間違っていないと思います。

価値観が変わったのですから、その入れ物である住まいがかわるのは当然ですが...
まず、家の中から、ハレの部分が消えました。
都会に出てきた人たちは核家族化し、家制度の意識は薄れ、地域の結びつきも弱くなります。
その結果、結婚式や葬式などは外部化し、
かつては冠婚葬祭など公式の場として使われた座敷が不要になり、
純粋に「住む」という機能だけの住宅が生まれます。

また、共有していた価値観も崩れていきます。
戦前は都市部の住宅はほとんどが借家でした。
戦後、ドイツなどがアパートを多く建設したのに対し、日本は産業重視の政策から、持ち家政策をとります。

ニュータウンから通勤し、長時間労働が当たり前の時代に、
疲れ果てた夫に代わり、育児・家事・教育に加え、住宅をも主婦が背負い込みます。

欧米と違い住まいに関する教育も受けられず、毎日の多忙の中で選び抜いたのが、部屋数の多さと立派な設備、そして、日本とは思えない無国籍の外観でした。
海外から「ウサギ小屋」「ショートケーキハウス」を揶揄された住宅群は、残念ながら、ひどい街並みを形成しました。

近年、ようやく、そのような状況から抜け出しつつあるように思います。
日頃、建て主さんに接していると、夫婦で家づくりを楽しんでいる方が増えてきました。勉強熱心で、耐震や省エネといった機能面でだけでなく、植物の潤いや景観への配慮など、こちらが驚くようなこともお聞きします。

時間が経ちましたが、伝統的な住まいの良さを引き継ぎながら、それに比することができる、現代の家をつくる人たちが現れてきたように思います。

非常に変化が速い時代に生きていますが、
不変の価値観を信じて、楽しんでいきましょう。



画像(213x320)・拡大画像(426x640)

PS
里山住宅博も「まち」への提案。
まだ見れますので、ぜひお越しください。(ご予約ください)
https://kobe-sumai.jp/
次は、「つくば」で開催されるそうです。



Posted by d+b staff at 11:20  Trackback( 0 )  Comment ( 0 )

2017/08

05[土]

気候・風土に合った家 [DESIGN(設計)]

画像(180x134)・拡大画像(259x194)

鳥は木の上に巣をつくり、
熊は土を掘って巣穴をつくります。
(「巣」は木の上に編んだカゴに鳥のひなが餌を待っている象形文字ですね)

動物はそれぞれの特性を生かし、その場所で手に入るもので巣をつくります。

人にとっての巣、である家も、それぞれの民族や気候風土によってつくられる家は驚くほど違います。
(B・ルドフスキー著「建築家なしの建築」は時々見直す本です)
岩をくり抜いた教会や黄土地帯の穴居郡、イエーメンの搭的集落から砂漠地帯のパオなど、その多様さと美しさは感動的です。


同じ先進諸国で、もっと状況が近いと思われているヨーロッパと日本でも、住んでいる家はかなり違います。

気候は、ヨーロッパは大陸型気候で寒暖の差が激しく、湿気が低い。
それに対し、日本はモンスーン型気候で比較的温暖で、雨が多く、湿気も高い。

そのような条件の下、 材木が採れる木が育ちにくいヨーロッパでは石やレンガを積んで建築をつくり、森林の国である日本では、木を組んで家をつくりました。

そこから生まれた家の形は、「壁の建築」と「屋根の建築」とも言えます。
ヨーロッパの厚い重量感のある壁に穿たれた小さな窓は格好良く、憧れますが、それは、寒さを防ぐためであり、石積みのため大きく窓をつくれなかったという理由があります。


画像(180x125)・拡大画像(640x445)

温暖な日本では、夏を旨として、出来るだけ大きな窓...
というか、柱以外は開閉できる戸が入れられました。
木の梁で屋根を支え、雨から守るため深く軒が出されます。
人と自然を隔てる壁がなく、自然ともに暮らしてきました。

また、石の建築では、そこに置く家具が重要視され、家具産業が発展します。
それに対し、大工技術が発展した日本では、押入や造り付け家具がつくられてきました。
そんな経緯から、今でも家具は、ヨーロッパのメーカーに一日の長があります。


このような気候・風土や歴史の違いから、
地域によって、つくられる家も違うというのが必然です。

確かに、状況は変わり、昔の生活に戻れません。
生活習慣が欧米化したり、より利便性を求めることも否定はできません。
だからといって、世界中で同じ家がつくられることもありません。 やはり、その地域に合った家づくりがあるからです。

そう考えると、輸入住宅というのは基本的にあり得えない。と思いませんか。
もちろん部分的に優れたところは学びますが、それは、部分的で、一軒丸ごとの輸入「住宅」ではないはずです。

日本に限っても、南北に長い日本列島では、地域によって気候差が大きく、そこに建てられる家も違ってきます。生産効率のために全国一律の家というも乱暴な家づくりですね。


今までの住まいの歴史や文化に学び、先人の知恵に敬意を払わなけえればなりません。
しかし伝統を守るだけではダメで、新しい知恵で、現代社会に存在している素材や技術を利用し、より地域に相応しい建築を求めていきたいと思います。




PS
スケッチ用に使っている消えない鉛筆(DERMATOGRAPH)、もう画材屋の「カワチ」でも置いていなかったのでネットで購入。需要が少なくなっても無くならないことを願います。


Posted by d+b staff at 10:43  Trackback( 0 )  Comment ( 0 )

2017/07

29[土]

デザインとアート

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「建築家に依頼すると、私たちの希望を聞いてもらえないのではないか」
「自分の作品をつくることが最優先になるのではないか」
とお問い合わせいただくことがあります。

そんな時にご紹介するのが、デザイナー・原研哉の言葉。
デザインとアートの違いを明確にしています。
アートは個人から、デザインは社会から生まれるものであるというものですが、、私たちは、建築はデザインだと考えています。

以下、原研哉著「デザインのデザイン」原文です。

「アートは個人が社会に向き合う個人的な意思表明であって、その発生の根源はとても個的なものだ。
だからアーティスト本人にしかその発生の根源を把握することができない。そこがアートの孤高でかっこいいところである。
もちろん、生み出された表現を解釈する仕方はたくさんある。それを面白く解釈し、観賞する、あるいは論評する。
さらに展覧会のようなものに再編集して、知的資源として活用していくというようなことがアーティストではない第三者のアートとの付き合い方である。

一方、デザインは基本的には個人の自己表現が動機ではなく、その発端は社会の側にある。
社会の多くの人々と共有できる問題を発見し、それを解決して行くプロセスにデザインの本質がある。
問題の発端を社会の側に置いているのでその計画やプロセスは誰もがそれを理解し、デザイナーと同じ視点で其れを辿ることができる。
そのプロセスの中に、人類が共感できる価値観や精神性が生み出され、それを共有する中に感動が発生するというのがデザインの魅力なのだ。」
(以上「デザインのデザイン」)

ですので、設計にあたっては環境を読み、住まい手の要望を聞くところから始まります。そして、社会や自然との関係を調整し、住まい手の生き方を表現することから建築はデザインされます。
デザインは見えない完成性や機能を見える形にすることともいえます。



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とはいえ、設計者の個性が全く出ないかといえば、そういうこともありません。
建築家・村野藤吾は、
「99%関係者の話を聞いても、1%の村野が出る」
と言い、多くの名作を遺しました。

まったく、作者の個性が出ないということはありませんが、
冒頭のような、住まい手の希望を受け入れてもらえないというようなご心配は全く必要ありません。
むしろデザインの拠り所となりますので、ご安心ください!



Posted by d+b staff at 11:58  Trackback( 0 )  Comment ( 0 )

2017/07

22[土]

「角を守る家」大階段取付け [DESIGN(設計)]

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工事中の「角を守る家」の大階段を取り付けました。
まだ見栄えはしませんが、
この大階段は家の重要なコンセプトの一つ。
既設の盛り上がった庭に合わせて、床も持ち上げています。

手前がダイニングで奥がリビングですが、
通常の階段をつけると空間が分かれてしまうので
リビングの幅で階段を設けて、連続した床が盛り上がっていくようにしています。

床の高さが半階ずれる「スキップフロア」は、
視線の高さが変化し、動きのある空間をつくることができます。
しかし、むやみにつくるとコストアップになり、無駄な空間ができてしまいますが、
「角を守る家」では敷地条件がぴったりとはまりました。

画像(180x135)・拡大画像(640x480)

ダイニング床はウォルナット。

着々と工事は進んでおります。
竣工が楽しみです。


PS 
酷暑が続きますが、職人から意外と好評なのが断熱材(ここではウレタン断熱)、
作業をする人が一番感じてるんですね。
これに夏の遮熱と風通しができれば快適な家になります。


Posted by d+b staff at 11:05  Trackback( 0 )  Comment ( 0 )

2017/07

15[土]

パッシブデザイン [DESIGN(設計)]

画像(180x132)・拡大画像(640x472)

パッシブデザインという言葉をご存じでしょうか?
簡単にいうと、
「冬暖かく、夏涼しく、風が通って明るい建物」を設計することです。

最近、特に断熱に対する関心が高まっています。
いろいろなハウスメーカーがアピールしていることもあると思いますが、断熱材についての質問も良く受けます。
意識が高まっていることはたいへん良いことですが、
意外と知られていないのが、断熱性を高めていくと冬は快適になりますが、夏は熱が逃げないので、通常暑くなということ。
こうしないためには、夏の遮熱を考えないといけないのですが、
安易に、太陽光発電で冷房。。とななりがちなのが現状です。

そこで、注目されているのがパッシブデザインという考え方です。
「自然エネルギーを上手く取り入れ、快適に過ごす」こと目標とします。
建築的な手法として例をあげれば、
夏の日射を遮り、冬の太陽熱を採り入れることができるよう、建物の軒の出や窓の高さ、ガラスの種類を調整します。
また、室内に風を通すために、吹抜けを設けたり、窓の位置や開き方を検討し、
条件によっては蓄熱できる素材を使うことなども考えられます。

断熱性を高めた小さな窓の家で、エアコンで快適に過ごす家とは全く違うコンセプトがパッシブデザインです。

断熱に関心を持つことはもちろん良いことです。
ただ、もう一歩進んで、パッシブデザインに興味を持っていただければと思います。

大学のゼミで学んでいた頃は「パッシブ」という言葉が、日の目を見るとは夢にも思ってもいませんでした。
この背景としては、東日本大震災後の省エネ化の流れとともに、パソコンの普及で熱のシミュレーションができるようになったことがあります。
かつては、経験と勘に頼っていたところが、今は数字で裏付けすることができようになりました。
その結果、このプランでは、このような室温で、電気代はこれくらい。ということが言えるようになりつつあります。

パッシブデザインで、住み心地の良い家をつくりましょう。


画像(180x135)・拡大画像(640x480)


PS
里山住宅のモデルハウス「南北に抜ける家」には「水盤」と呼んでいる池があります。
先日見ると、メダカの赤ちゃんが生まれていました。
かわいいですよ。見に来てくださいね。


Posted by d+b staff at 10:57  Trackback( 0 )  Comment ( 0 )

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